2007/10/17

ノート

情報リテラシー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

情報リテラシー(じょうほうリテラシー 英:information literacy)とは、情報を自己の目的に適合するように使用できる能力のこと。「リテラシー」(literacy)とは、文字の読み書きの能力を指し、これを情報一般に当てはめて情報リテラシーと呼ばれることがある。Australian and New Zealand Information Literacy Framework(Australian and New Zealand Institute for Information Literacy, 2004)によると、情報リテラシーが備わっている人には次の6つの要素が備わっているという。

・情報に対するニーズを認識し、必要とする情報の性質と範囲を決定できる。

・効果的に、そして、能率的に必要な情報を見つけられる。

・批判的に情報や情報探索過程を評価できる。

・収集した情報や自らの研究などから生み出された情報を管理できる。

・より重要で新しい情報を適用して新しい概念や新しい理解を生み出せる。

・理解しながら情報を用い、情報を用いるということの周囲にある文化的・倫理的・経済的・社会的な問題 を認識できる。

情報は様々な形式で表わされるため、情報リテラシーは、これまでの文字に代表される印刷物以外のメディアについても対象となる。文字の読み書き以外にも、視覚、聴覚、コンピュータ(ケータイ、ネットワークを含む)に関する能力などが含まれるといわれている。

大きくは、情報を収めるメディアに注目したメディア・リテラシーと、情報の高速多量の処理が可能なコンピュータに注目したコンピュータ・リテラシーに分けられるといわれる。

上述Australian and New Zealand Information Literacy Frameworkによると、情報リテラシー(Information Literacy)という言葉が最初に使われたのは、Paul Zurkowski著The Information services environment, relationship and priorities(1979)の中だといわれている。その後、アメリカ図書館協会(American Library Association, ALA)内に設置された「ALA Presidential Committee on Information Literacy」の第1次報告において大綱が示され、1989年に同委員会からFinal Reportが発表されたのち、アメリカでは図書館での取り組みが進められていった。情報リテラシーは、経済の変革などに呼応して、日本においては学校教育を中心に注目されている。

さらに近年では、信憑性の低い情報や恣意的に流される情報を鵜呑みにすることなく、自己の責任において判断し検証を行った上で活用する能力も求められるようになっている。これは、ニュース番組でさえも視聴率を重視せざるを得ない厳しい競争環境や、インターネット上の2ちゃんねるやウィキペディアをはじめとする数多くの匿名ユーザーによる情報発信が増え、日常的に接する情報の信憑性が低下していることが原因である。2007年、米国のミドルベリー大学(en:Middlebury College)の史学部では、論文やレポートへのウィキペディアからの引用を禁止してニュースとなった。

    

1 件のコメント:

まこぴー さんのコメント...

・より重要で新しい情報を適用して新しい概念や新しい理解を生み出せる。

これですよこれ。
某外資系の会社でも、これを一番重要視してました。