2008/02/17

デベロッパーズ・サミット2008

”…
人を幸せにするという観点でソフトウェア開発者ができることは、実はゴリゴリの技術者が思うよりもたくさんあるというのが氏の指摘だ。ソフトウェア開発では本質的なロジック部分を書くのがプログラマで、UIはグラフィックデザイナなどが後から付け足すものと捉えられていることが多い。これが大きな間違いの元だというのだ。

 スポルスキー氏は心理学者が「学習性無力感」(learned helplessness)と名付けた現象を紹介する。

 コーネル大学の心理学者のマーティン・セリグマンとスティーブ・メイヤーが1967年に行った、犬を使った有名な実験がある。21世紀の今なら動物愛護団体が飛んできそうな話だが、彼らは犬に電気ショックを与えた。一方のグループの犬はレバーを押すことでショックを止めることができ、他方のグループはレバーが機能せず、痛みを止めることができない。「やっても駄目だ」と学習したグループの哀れな犬たちは、徐々に無気力になり、鬱病に似た症状を示したという。

 人々はコントロールの主導権がないと分かったときに無力感に苛まれ、不幸になる。

 多くのソフトウェアやWebサービスは、まさに、そうした無力感をユーザーに与えているのではないか、というのがスポルスキー氏の指摘だ。”
http://www.atmarkit.co.jp/news/200802/14/joel.html

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